2022.12.26

歴史を今に受け継ぐ五城目町で、身も心もじんわり温まる

秋田市から北に車で1時間ほどに位置する五城目町は、500年続く朝市で知られる歴史が息づくまちです。四季折々の田園風景を一望できる森山や五城目城、ネコバリ岩など見どころはたくさんありますが、今回は冬でも楽しめるスポットをご紹介します。

「福禄寿酒造」が手掛ける交流型カフェ

（タンス店だった建物をリノベーションした店内。2階は欄間を活かしてモダンな空間に）

五城目町の風土や文化を発信し、人々の交流の場として注目を集める「下タ町醸し室HIKOBE」は、創業300有余年を数える「福禄寿酒造」のメーカーズショップ。近年、全国的な人気を誇る日本酒ブランド「一白水成」のほか、酒蔵自慢の日本酒の販売、飲み比べを堪能することができます。

酒蔵ならではのカフェメニューが勢揃い

（三温窯の器や佐藤木材容器のプレートなど、地元のアイテムを使用。右は「大吟醸酒まんじゅう」150円）

カフェメニューは、酒造りの仕込み水で淹れる「仕込み水コーヒー」（ホット350円）がおすすめ。この仕込み水は森山の伏流水を水源に持つ中硬水の地下水で、ミネラルをバランスよく含み、優しい口当たりが特徴です。他にも酒米麹だけでつくった甘酒やスパイシー酒粕ミルク、酒粕ホットチョコレートなど、酒蔵ならではのメニューがずらり。季節ごとにドリンクやスイーツ、日本酒に合うおつまみが登場します。

趣向を凝らした酒粕メニューを楽しめる限定ランチ

（撮影時のメニューは「炊き込みご飯と具沢山の酒粕汁の秋のおばんざいプレート」1,200円）

さらに話題を呼んでいるのが、火曜限定で提供している唯一のランチメニュー「福々折々ランチ」です。「酒粕を日常的に食卓へ」という想いをもとに、酒粕を取り入れたメニューを考案しており、地元の旬の素材やシェフが育てた新鮮野菜を使用。酒粕のコクとやさしい味わいのバランスが絶妙で、目とお腹と心を満たしてくれます。メニューはSNSでお知らせしているのでお見逃しなく！滋味深い発酵食品〈酒粕〉の魅力を存分にお楽しみ下さい。

（酒造りをイラスト化したマスキングテープや銘柄入り手ぬぐいをカバーにした手帳などのオリジナル商品のほか、お酒にまつわる雑貨を販売）

どんな人でもきっとお気に入りが見つかる雑貨店

ご夫婦で店を構え、今年で14年目を迎える「雑貨屋5cochi（ゴコチ）」は、雑貨好きの期待に応える多ジャンルな品揃えが魅力の雑貨店です。ご自宅の一角にある店内には、文房具や食器、アクセサリーやバッグ、洋服や靴下、子ども向けの雑貨、香り&癒やしグッズ、手芸用品、お菓子、季節の雑貨といったおよそ3,600アイテムが所狭しと並んでいます。

「毎日ネットやカタログに目を通して1000〜2000アイテムはチェックしている」と言うだけあって、他ではなかなかお目にかかれない品々がいたるところにあり、気分はまさに“宝探し”。

中でも靴下の品揃えや、大人気動物キャラクターブランド「pokefasu（ポケファス）」グッズの取り扱いは、この店ならではのラインナップです。

食器は1000円台、アクセサリーは2000〜3000円台、洋服は高くても5000円という価格帯で、良品をお手頃価格で購入できます。「いろんな人の心に刺さるように」と選ばれた雑貨はジャンルやテイストにとらわれない商品構成なので、きっとお気に入りが見つかるはず。ギフトはもちろん、自分へのご褒美にぜひ利用してみてはいかがでしょうか。

300年以上地元の人々に愛されてきた温泉が復活

2020年4月から休業していた「湯の越の宿」が、2022年3月、装いも新たに日帰り入浴施設「湯の越温泉」として復活しました。地元町民や常連客、縁のあった学生たちで運営会社を設立し、江戸時代から愛されてきた温泉施設を再生したことでも話題を呼んでいます。

（写真提供：合同会社ゆあみ）

泉質は、県央では珍しいとろりとした乳白色の硫黄泉。源泉かけ流しの2つの内湯それぞれに、あつ湯と加水なしのぬる湯、水風呂、そして本場スウェーデンから導入したサウナがあります。
ドライサウナの浴室と今人気のロウリュサウナの浴室は週替りの交代制で、第1・第3・第5週は男性が、第2・第4週は女性がロウリュサウナ側の浴室となっています（※週始まりは日曜日）。高品質のエッセンシャルオイルを使用した「ロウリュ用アロマ水」も販売しているので、気になる方は施設へお問い合わせを。

大広間や一枚板が見事なテーブル席など無料の休憩スペースも充実していて、湯上がりにほっと一息くつろげます。

「時間をかけてゆっくり休みたい」という方には日帰り個室がおすすめ。一室3,000円で10時から15時まで利用可能で、食べ物の持込みもOK。家族や友人と思い思いに過ごせます。8畳の個室が6部屋あり、11月からは素泊り宿泊も受け付けています。
今後は食堂スペースの活用のほか、宿泊棟を利用したワーケーションや教育留学の提供など、さらに人の繋がりが広がるプランを計画中。進化する「湯の越温泉」は要チェックです。