2022.04.22

美しい町並みに咲く２種類の桜で春の角館を楽しんで

仙北市角館は、春になると全国から観光客が集まる東北屈指の桜の名所です。特に有名なのは武家屋敷と桧木内川堤で「日本さくら名所100選」にも選ばれています。徒歩3分くらいでそれぞれを行き来できるので、車を置いてのんびり角館の町並みを散策するのがおすすめ。桜の見どころと、立ち寄りたい近くのお店を紹介します。

みちのくの小京都「武家屋敷通り」

桜のおすすめスポット1ヵ所目は「武家屋敷通り」です。歴史ある町並みに咲いているのは「シダレザクラ」。江戸時代からの歴史あるお屋敷が並ぶ通りには、国の天然記念物にも指定されるシダレザクラが咲きほこります。黒い板塀が多い通りに、地面に届くほどの美しいピンクの桜が映えます。この時期雨が多い角館ですが、降り注ぐ雨に濡れる武家屋敷の桜も風情があり、心を奪われます。

（武家屋敷通りの美しいシダレザクラ。写真提供：(一社)田沢湖・角館観光協会）

桜のトンネル「桧木内川堤」

桜のおすすめスポット2ヵ所目は「桧木内川堤」です。こちらの桜は「ソメイヨシノ」。全長2kmの桜のトンネルが圧巻です！舞い散る花びらが絨毯のように敷きつめられたトンネルは、どこを見ても桜一色。河川敷をゆっくり散策して、ソメイヨシノのピンク色と、新緑を愛でながら聞く川のせせらぎに癒されてください。

（ゆるやかなカーブが美しい桧木内川堤。写真提供：(一社)田沢湖・角館観光協会）

桜まつり期間中は夜桜も

例年であれば4月20日〜5月5日に、武家屋敷通り・桧木内川堤の両スポットで桜まつりが開催されます（昨年同様2022年もコロナウィルスの影響で規模を縮小して開催）。シダレザクラとソメイヨシノは寒暖の差で咲くタイミングが異なるため、長い期間桜を楽しむことができます。日が暮れるとライトアップされる幻想的な夜桜も必見です(2022年は17:30〜21:00の開催)。

（角館樺細工伝承館は撮影スポットとして人気。写真提供：(一社)田沢湖・角館観光協会）

モダンな樺細工に注目「アート＆クラフト香月」

武家屋敷通りに繋がる小路にあるセレクトショップ「アート＆クラフト香月」では、樺細工を中心に県内外の暮らしの道具を販売しています。伝統工芸の樺細工といえば茶筒が定番ですが、名刺入れやパスタケース、ブローチやピアスなど、どれも一点ものの商品はお土産にもおすすめです。カラフルな模様と繊細な彫刻の「進化した」樺細工は、今を生きる私たちの生活にも馴染むデザインになっています。南部鉄器や木グラスの存在感にも惹きつけられます。角館の景観に合う落ち着いた店内で、目利きの店主が全国から厳選した暮らしの道具を、手にとって楽しんでみてください。

（端材を使用したオリジナルブローチ「KAVERS」）

名物の味噌ピザがおすすめ「土間人」

かくのだて温泉のすぐ隣には、蔵を改装した店内でお食事ができる「土間人」があります。ランチもディナーもお店の人気No.1は「安藤さんちの味噌焼きピザ」。角館の安藤醸造の味噌を使用し、トルティーヤ生地に甘めの味噌と2種類のネギが絶妙な逸品で、お子さまからご年配の方まで幅広く好まれています。ランチでは比内地鶏の親子丼や稲庭うどんが人気で、ディナーでは地酒や肴が豊富に揃っています。広い店内には2階席もあり大人数もOK。カウンター席ではお1人でゆっくり過ごすことができます。広い駐車場を完備しているのも嬉しいです。

（角館樺細工伝承館は撮影スポットとして人気。写真提供：(一社)田沢湖・角館観光協会）

ひっそり佇む地元の人気店「有頂天喫茶」

地元の方がのんびり訪れる「有頂天喫茶」でちょっとひと休みしませんか？雑居ビルを奥まで進むと見えてくる看板が、ノスタルジックな雰囲気を漂わせワクワクします。店内で味わえるのは、自家焙煎のブラジルコーヒー。一杯ずつ丁寧にネルドリップで淹れてくれる本格コーヒーでほっとひと息を。まだ肌寒いお花見帰りには、秋田県産ハチミツたっぷりのレモネードをどうぞ。お食事メニューはナポリタンが絶品！お腹も心も満たされる懐かしい味です。ついつい長居しちゃうのは店主の飾らない優しい人柄なのかもしれません。ぜひお立ち寄りください。

（太麺でもちもちのナポリタン）

角館は桜の季節を迎えると、着物を羽織った観光客が街を歩き、人力車が走り、城下町の風情を楽しむことができます。伝統ある工芸品や発酵食のお店、新たにオープンしたカフェなど、今と昔が溶け合うみちのくの小京都をぜひお楽しみください。