2022.04.05

“恋⽂の街”⼆ツ井で、⼤切な⼈を想いながら桜を満喫する

（写真提供：⼆ツ井町観光協会）

能代市⼆ツ井町の「きみまち阪県⽴⾃然公園」は、ロマンチックなエピソードのある桜の名所。公園内にはソメイヨシノを中⼼に約1,500 本の桜が咲き誇り、⽶代川や七座⼭（ななくらさん）を⾒渡す雄⼤な景⾊とあいまって訪れる⼈を魅了します。今回は、きみまち阪の桜を五感で楽しむ散策コースをご紹介します。

道の駅ふたつい限定販売！ 秋⽥美桜酵⺟のコッペパン

（美しい⽊造アーチが遠くからでも⽬⽴つ道の駅ふたつい。写真提供：道の駅ふたつい）

⽶代川のほとりに建つ「道の駅ふたつい きみまちの⾥」。2018 年にリニューアルオープンしたこの施設は、産直や軽⾷コーナー、レストラン、歴史⺠俗資料コーナー、景⾊を望めるテラス、⼤型遊具を備えたキッズスペースなど、ドライブ中に⽴ち寄ってゆっくりくつろぐことができます。河川敷にはベンチやバスケットボールコート、ドッグランもあります。

きみまち阪の桜の花びらから⽣まれた酵⺟

（軽⾷コーナーにある、コッペぱんとジェラソフトの店「GRISSINI」）

ここへ来たらぜひ⾷べたいのが、「秋⽥美桜酵⺟」を使ったコッペパン。きみまち阪の桜の花びらから分離させた酵⺟で作るパンは、華やかな⾹りともちもち感が特徴です。具材はピーナッツやあんマーガリンなどの⽢いものから、スクランブルエッグやカレーをサンドしたおかずコッペまで、たくさんの種類があって選びきれないほど。季節に合わせてラインナップを少しずつ変えているので、何度訪れても楽しめます。

（⼀番⼈気の「スクランブルエッグコッペ（320円）」、クリーミーなソフトクリームに⾹り⾼いコーヒーをかけた「エスプレッソサンデー（420 円）」）

（細かい空気の泡をたくさん含んだ「ジェラソフト（380 円）」はとてもふんわりしていて、なんと5秒程逆さにしても落ちません）

秋⽥美桜酵⺟のクラフトビールもぜひ味わって

軽⾷コーナーには、コーヒーやクレープがおいしい「福多珈琲」、桃豚を使った商品が⼈気の「Comomo Deli」など、魅⼒的なお店が並びます。県北の特産品が勢ぞろいの直売所では、秋⽥美桜酵⺟を使ったクラフトビールを販売。華やかな⾹りとほんのり薄紅⾊をしたオシャレなビールを、お⼟産にいかがですか。

（「KIMIMACHI BIZAKURA BEER（530円)」は、道の駅限定販売）

爽やかな川⾵に吹かれながら、きみまち阪公園へ

道の駅のテラス席側の出⼊り⼝から、きみまち阪公園へ続く散策路を歩いてみましょう。悠々と流れる⽶代川の対岸には、美しい稜線を描く七座⼭が⾒えます。かつて修験者の修⾏の場だったとされ、樹齢300 年を超える天然杉の巨⽊が根を張るこの⼭は、パワースポットとしても親しまれています。景⾊を楽しみながら歩くこと約7 分で、きみまち阪公園の⼊り⼝に到着。少し傾斜のある坂道を登っていくと、⾒晴らしの良い第⼀広場に出ます。

（きみまち阪公園から望む⽶代川と七座⼭。写真提供：道の駅ふたつい）

お花⾒をしながら恋のパワースポットを巡る

明治14年、東北を巡幸していた明治天皇は、この地で皇后からの⼿紙を受け取ったと⾔われています。天皇を案じる歌がしたためられた、とてもロマンチックで⼼を打つ恋⽂だったため、天皇が⼿紙を受け取った場所には記念碑が建てられ、園内には恋のスポットがいくつもあります。恋⼈と⼀緒に鳴らすと、ずっと⼀緒にいられるというジンクスのある「きみまちの鐘」。縁結びの神社として⼈気のデートスポットとなっている「恋⽂神社」。また、昔懐かしい筒形の「恋⽂ポスト」から⼿紙を投函すると、可愛らしいハート型の消印が押されて届きます。

（はかなげな桜の⾵情が、ロマンチックな気分を盛り上げます。写真提供：道の駅ふたつい）

きみまち阪公園には巨岩、奇岩が数多くあり、岩肌と桜のコントラストが⾯⽩く美しい⾵景を作り出しています。公園のシンボル「屏⾵岩」のある第⼀広場を巡ること約40分。時間に余裕のある⽅は、さらに10 分ほど坂を登って第⼆広場へ⾜をのばすのもおすすめです。そこここにベンチが点在しているので、桜の花を眺めながら⼀⽇ゆっくり過ごすこともできます。桜の開花期間中、夜はライトアップされる幻想的な夜桜を堪能するのもいいでしょう。

（第⼀広場から第⼆広場に向かう道中に咲く⼋重桜。写真提供：道の駅ふたつい）

「キッチン咲」の名物・ふたついカレー

（3軒並ぶ飲⾷店の真ん中。⿊い看板が⽬印です）

アップダウンのあるきみまち阪を散策してお腹が空いたら、道の駅の斜め向かいにある「キッチン咲」へ。2015 年にオープンした夫婦⼆⼈で切り盛りする⾷堂で、昼はラーメン・カツカレー・定⾷4 品、夜はグラタン・ドリア・各種定⾷を提供しています。⼀番⼈気は、ボリュームたっぷりの「ふたついカレー（980円）」。

（ふたついカレー・スープ付。カレールーもとんかつソースも、全て⾃家製です）

野菜の⽢さとスパイスの⾟さが絶妙なバランスで⾆先をくすぐるカレールーは、野菜をジューサーにかけて裏ごしし、スパイスを加えてじっくりと⼿作りしたもの。そこに、揚げたてサクサクの豚カツを乗せ、上から⾃家製のガーリックソースをかけています。カレーとソースが合わさってなんとも⾹ばしく、⾷欲をそそります。お腹いっぱいになっても、また⾷べたくなる、⼤⼈気の名物カレーです。

（「⼈が好きだから、お客様と話すのがとても楽しい」と⾔う店主の⾚塚恭⼀さん）

店主の⾚塚さんは、若い頃に⾷堂列⾞のアルバイトをした経験から飲⾷店に魅⼒を感じ、サラリーマンを定年退職後、⾷堂を開きました。カレーをはじめとする洋⾷のほか、「ニラもやし（780円）」や、秋⽥こがし味噌を使⽤した「ねぎ味噌（780 円）」などのラーメンもおすすめです。明るく朗らかな⾚塚さんの笑顔に、気分もほっこり。店名の「咲」は娘さんの名前だそうで、お花⾒シーズンにもぴったりですね。

ゆったりと流れる⽶代川、緑豊かな原⽣林を抱く七座⼭、たくさんの巨岩を⾒せるきみまち阪。雄⼤な⾃然に囲まれた⼆ツ井で、⼤切な⼈を想いながら淡く美しく咲く桜を堪能してみてはいかがでしょう。